まぁ坊の気ままな旅日記

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軽キャンからピコ、マッシュに乗り換です。
節約旅行で各地の名産物を買ったりして
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甲子園 1

人のいい亭主であった  男前であった 家族思いの父でもある


一家の大黒柱である 働き者の妻もいる 妹思いの兄がいる 可愛い妹二人がいる


家族の平和が突然音もなく崩れていく


父親が離婚届テーブルに残し 蒸発である 


人のいい父親の性格に付け込んだ悪人達に嵌められた


膨大な借金が家族に残された


妻は働いた


妻は田舎の親戚頼り借りられるだけ借りる 


夫の蒸発前にも貸してるのに返す当てあるのかと親戚に問い詰められる


心配した網本の姉夫婦が貸してくれた


嬉しくて涙が止まらない


夫の親族は資産家が多い割に冷たかった 


他人あつかいの仕打ちである


妻は頼れる者はすべて頼る


世の中捨てたもので無かった 


学校の給食のおばさんの試験勧めてくれた親切な人もいた


住むところ探していたら 運よく都営住宅が当たる


生活はみるみる安定した


知り合いの大工の棟梁が行きつけの店の飲み代 肩代わりして飲ませてくれた


職場でいじわるされても 短気は起こすな この店で憂さを晴らせと言う


お代は おれに回せと 店のママに  棟梁が呟く


妻は世話になった人たちにお礼は出来ないかと思案した


息子は野球が上手だ 来年は高校だ 


おふくろ 俺 あそこの学校で野球したいと言う


関東の名門校だ 入部しても レギュラー入りは奇跡だ


親子は賭けた  兄は無事入部 血の出る練習の毎日


いよいよ3年 息子も晴れのレギュラー入りだ


無事 地区予選突破


しかし 最後で 力尽きた 


みんな落胆した


遠い甲子園


家族で泣いた


遠い甲子園


静かに月日は流れて行く

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