2013年10月3日 道の駅「 鳥海ふらっと」 の思い出

以前、道の駅で車中泊した時の強烈的な出会いのお話です。

秋田を離れて山形に入ろうとしたした場所に道の駅がありました。

国道7号沿いの山形県飽海郡遊佐町にある道の駅「鳥海ふらっと」です。

有名なのでみなさんご存じでしょ。

車を止めて道の駅を散策していると、

何か凄くいい匂いです、魚焼いて食事した後でした。

旅のお話でも一つ伺おうと、さりげなく接近です。

そこで忙しそうに片づけていたのは初老の男性でした。

歳は推定７０代過ぎたところ

顔は大河ドラマ真田丸に出ていた忍者の親分さん役の寺島 進そっくりです。

身のこなしも忍者見たいです。アニメに例えるなら亀仙人。

話を聞いてると鳥海山の登山に来てた方らしいです。

いきなり紙パックの「大分麦焼酎」を勧められましたが、まだ日が暮れてないし

車中泊も決めてなかったので、丁重にお断りしました。

亀仙人も強く勧めません。ハイエースの中を自作で改造して札幌から来てるそうです。

この道の駅は鳥海山に近いので登山者の方が良く車中泊する場所です。

朝3時頃出て登山しても、天候がいいと、その日に帰って来れるはずです。

鳥海山の話は後日にしまして、亀仙人様は近くの温泉に行きました。

近所の方に聞くと、ここの温泉は日本一だそうです。

お勧めですよ。350円です。安いです。

お孫さんが誕生日のプレゼントに銭湯道具の入れ物買ってくれたんだと

亀仙人様は自慢されていました。

亀仙人様には不釣り合いのアニメキャラクターのバックです。

どこも孫娘はかわいいらしいですね。

日が沈みかけた頃、亀仙人様はお帰りです。

その亀仙人様の前をいきなり一台の自転車が通り過ぎました。

仙人の目の輝きが鋭く光りました。

いきなり大声で 、

「そこの自転車こっちに」と言います。

自転車には日焼けした若い青年です。亀仙人は彼に

「その自転車後ろから押して何処まで押せるか」と問いました。

青年は言われるがままに自分の自転車の後ろを押しましたが、　

１メートルも押せませんでした。

彼にかわり亀仙人が押すと、なんと自転車はどこまでもまっすぐ進みます。

私もビックリ。青年もビックリ。

僕はこの老人は亀仙人だと確信しました。

偶然居合わせた3人の男達は、まるで旧知の仲間のように話が弾みます。

青年は、亀仙人と僕が一緒に旅に来てる連れと勘違いされたみたいです。

青年の話によると彼は徳島生まれの今年で３０歳。

幼友達を誘って釣しながら自転車で函館まで行き、

帰りは太平洋側をツーリングして帰るとのこと。

友達は近くの温泉に行ったの事。

彼はイケメンの青年保父さんです。

かわいい園児達に持てていたでしょう　

たぶんアイドルです。素質がにじみ出ていました。

東幹久に瓜二つです。

程なく幹久のつれの友達が来ました。

ありふれた何処にでもいる青年です。

思い出そうとしても思い出せません。　

ごめん、友達君、しいて言えば、

ドラえもんに出てくるのびた君。

亀仙人ものび太君見て、何故か溜息ついていました。

自転車押せとかいっさい言いません。

なんか差別されてるみたいで、のび太に同情します。

日が暮れてあたりが暗くなると車を駅の中央近くに駐車しました。

亀仙人は旅途中の若者たちに、

野菜炒めを即興で調理して振る舞います。

焼酎いいちこも振る舞います。

すると突然

クイズ大会です。　（笑)　　

この仙人物知りで何でも知ってるんです。　

たぶん学校の教師ＯＢです。

登山の話、バイクの話、釣りの話。夜が更けました。

ツーリングの話を彼らに聞くと、幹久曰く、良く外国人にナンパされたそうです。

「外人の熱い視線が怖かった」と語っていたのが印象的です。

「このまま別れるのは寂しい」と彼ら。

時間は無情に過ぎました。朝早く亀仙人は旅立ちました。

彼らは風除室の中の寝袋で爆睡です。

僕も亀仙人見送って道の駅を後にしました。

ふと後で気ずきました。　

亀仙人は、　

東幹久似の青年に惹かれて声をかけたのだと。

楽しんでいただけましたか、

長旅の一人旅もいいものですよ。

おしまい

2017/11/27(月) 午後 4:51 2013 初めての車中泊